大分生まれ、大分育ちの私が、60年間で何十回と足を運んだからこそ提案します。
別府観光の定番「地獄めぐり」は、「せっかく来たのに、時間とお金を無駄にしたくない…」と、がっかりや不安を抱く人が意外と多い観光地です。
結論から言います。7つの地獄全てを巡る必要は、ありません! しかし、すべてを巡る楽しさもあります。
この記事では、地獄めぐり初心者の方へ向けて、「本当に行ってよかった地獄」と「正直微妙だった地獄」を地元民の視点で徹底レビューします。この記事を読めば、賢く楽しむための「地獄の選び方」が分かり、別府地獄めぐりで後悔とは無縁の、コスパ最強の別府旅になりますよ。
ちなみに、地獄めぐりの最新の料金や営業時間は、必ず別府地獄めぐり公式サイトでご確認ください。
1. 別府地獄めぐりで「がっかり」を回避する裏技3選

まず、別府地獄めぐりを最大限に楽しむための心構えとポイントをお伝えします。
朝一番の訪問で混雑を避ける
「がっかり」しないための最大のコツは、開園時間である朝8時に行くことです。午前中は観光客が少なく、特に海地獄と血の池地獄をゆっくりと見て回れます。午後は団体客が増えて混雑しやすいため、朝一番の訪問が断然おすすめです。
厳選した地獄に時間と予算を集中投資する
全ての地獄を巡るには3時間以上かかり、旅行のスケジュールに余裕がないと大変です。そこで、「行くべき地獄」を厳選することで、移動時間を含めても約1時間半で効率的に観光できます。
効率的な回り方を把握し時間と体力を節約
それでも「やっぱり全部の地獄を見てみたい!」という方は、移動の順番と高低差を考慮することが重要です。
【地元民が推奨する!全7地獄の「楽ちん」最効率ルート】
- <鉄輪エリア起点> 白池地獄(駐車・散策スタート)→鬼山地獄 → かまど地獄 → 鬼石坊主地獄 → 海地獄
- <車・バスで移動>(約10分)
- <血の池エリア> 血の池地獄 → 龍巻地獄(または逆順)
【なぜこのルートが楽なのか?】
このルートは、体力の温存と移動の効率を最大限に考慮しています。
- 体力温存の工夫: 海地獄エリアは、白池地獄の裏駐車場付近が最も低所に位置しています。このルート順に巡回すると、海地獄から駐車場に戻る道のりが下り坂になります。これにより、終盤に上り坂を避けることができ、体力を大幅に温存できます。
- 効率的なエリア移動: 7つの地獄は「海地獄エリア(5つ)」と「血の池エリア(2つ)」の2つに分かれています。このルートなら、歩いて巡れる海地獄エリアを先に全て回り終えてから、車やバスで離れた血の池エリアに一度だけ移動すれば済むため、無駄がありません。
詳しくは、「地元民が徹底解説!回り方と駐車場」をご覧ください。
2. 【重要!】地獄めぐり駐車場で絶対失敗しないための裏技
地獄めぐりの「がっかり」の最大の原因の一つが駐車場問題です。特に週末や大型連休などのハイシーズンは、駐車場の待ち時間で時間が溶けてしまいます。
海地獄エリアの駐車場は朝9時前が安全策
海地獄周辺の駐車場は数が限られ、特に週末や大型連休などのハイシーズンは朝9時前には満車になる可能性が非常に高いです。
- 注意点: 団体客の集中により、午前9時半〜10時が最も混雑のピークとなり、この時間帯に駐車できる可能性は極めて低くなります。確実に駐車してストレスなく観光を始めたい方は、開園直後の9時前到着を目指しましょう。
- 対策: 9時を過ぎて到着する場合は、海地獄での駐車は潔く諦めましょう。
満車時は「2つの代替案」で駐車を確保すべし
海地獄が満車の場合は、焦らず以下の2つの選択肢から選んでください。
- 代替案A:白池地獄の裏門駐車場を目指す
- メリット: 海地獄エリア内の巡回ルートから近く、車を止めてすぐに他の地獄へ歩いて回れます。ただし、こちらも満車になりやすいので注意が必要です。
- 代替案B:血の池地獄エリアへ直行する
- メリット: 海地獄エリアから離れますが、駐車場が比較的広いため、スムーズに駐車できる可能性が最も高いです。この方法は、海地獄エリアで駐車場を探して時間を浪費し、旅の最初からイライラする状況を避けるための最善策です。車を駐車した後は、その場所を拠点としてバスやタクシーで海地獄エリアへ移動するのが賢明です。
究極の回避策は「路線バス」一択
混雑や渋滞を完全に避けたいなら、別府駅からの亀の井バスの利用が最もスムーズです。「地獄めぐり」専用の観光バスもあり、移動のストレスから解放されます。バスでの移動なら「別府地獄めぐりを路線バスで完全攻略」をご覧ください。
3. 地元民が正直に教える!別府地獄めぐり「正直微妙な」5選
まずは、私が個人的に「正直微妙だった…」「コスパが悪かった…」と感じた地獄をランキング形式でご紹介します。ここは共通券を買うことで満足度が下がる典型です。
5位:かまど地獄(狭さと施設老朽化が難点)

【がっかりする理由】 地獄が「かまど1丁目から6丁目」などに分かれていますが、それぞれの規模が小さく、感動が薄いのが正直なところ。全体的に施設が古く、ゴチャゴチャした印象で、混雑しているとゆっくり楽しめません。無料の試食やパフォーマンスが多い反面、「地獄」そのものの迫力は控えめです。
4位:鬼石坊主地獄(湯玉の音が地味で迫力不足)

【がっかりする理由】 「ポコポコ」と湯玉が沸き上がる様子は面白いですが、その音が聞きづらく、少し地味に感じます。また、「鬼の高鼾(おにのたかいびき)」という演出の割には鼾に聞こえず、期待したほどの迫力がありません。ただし、温泉好きなら別料金で入れる「鬼石の湯」はおすすめです。
3位:鬼山地獄(地獄感が薄いワニ園)

【がっかりする理由】 地獄熱でワニを飼育するというユニークな設定は魅力ですが、ほとんど動かないワニをただ見るだけの時間が長いのが残念。ワニ好き以外にはコスパが悪く、「地獄」らしさも薄いのが正直な感想です。土日限定のワニの餌付けショー以外は、見どころが少ないと感じました。
2位:龍巻地獄(迫力不足の間欠泉と待ち時間)

【がっかりする理由】 間欠泉そのものは珍しいですが、吹き上げる湯が岩でせき止められているため、噴き上げの迫力が半減しています。また、吹き上げ時間が決まっており、タイミングが悪いと待たされることもあります。写真で見るようなダイナミックさは期待しない方が無難です。
1位:白池地獄(地味で観光体験としての充実度不足)

【がっかりする理由】 青白い池と庭園は美しいですが、感動は控えめ。熱帯魚やアマゾンの巨大魚ピラルクの展示がメインですが、水族館と比べると特別感は薄いです。足湯や売店もなく、観光体験としての充実度が低いため、庭園や熱帯魚に特別な興味がなければスルーしても問題ありません。庭園も熱帯魚も好きな私でも、正直物足りなく感じました。
4. 地元民が厳選!別府地獄めぐり「コスパ最強」の行くべき2選
がっかりポイントを把握した上で、それでも「ここだけは行くべき!」と自信を持っておすすめできる地獄をご紹介します。
1位:海地獄(神秘のコバルトブルーに癒される別府の絶景)

【おすすめポイント】
- 迫力満点! 98℃の湯気とコバルトブルーのコントラストが感動的。
- 四季の絶景! 春は桜、夏は睡蓮や大鬼蓮、秋は紅葉、冬は湯けむり。いつ来ても美しい景色を楽しめます。
- 充実の施設! 源泉かけ流しの無料足湯や、地元民も手土産に使う絶品の「地獄蒸し焼きプリン」が楽しめます。お土産の種類も豊富で、特に温泉たまごは絶品です。
【がっかりしないための裏技】
- 併設された「赤池地獄」の赤と、海地獄の青の対比をぜひ楽しんでください。
- また、実は売店の2階にある「GALLERY AO」という資料館からは、海地獄全体を見渡せる絶好のビュースポットなんです。他ブログではあまり紹介されない、地元民ならではの情報です!
2位:血の池地獄(日本の象徴!赤の異世界を堪能)

【おすすめポイント】
- インパクト抜群! 日本最古の地獄で、国指定名勝でもある赤い池は圧巻。「ザ・地獄」という写真映えする景色は必見です。
- 限定グルメ! 血の池限定の「赤ワイン風プリン」は、ここでしか味わえないユニークな逸品です。
- 手軽に温泉体験! 源泉かけ流しの無料足湯と手湯があり、手軽に温泉気分を味わえます。
【がっかりしないための裏技】
- 「地獄」の迫力を感じる: 単なる観光地ではなく、「日本最古の地獄」たる異界感を楽しむのがコツです。特に観覧台の階段を上り、池全体を見下ろしたときの赤い色の迫力は写真映え抜群です。
- 限定グルメで休息: 血の池地獄限定の「赤ワイン風プリン」や、名物の「血の池軟膏」を見学後に味わったり購入したりすることで、充実した休憩時間を取れます。
- 限定の手湯で癒やしを: 海地獄にはない、血の池地獄だけに設けられた手湯は、移動で疲れた手を癒やすのに最適です。湯加減も絶妙なので、ぜひ試してみてください。
5. 別府地獄めぐり|賢く回る2つの方法!共通券は本当に必要?
地獄めぐりが初めての方へ、地元民の視点から賢く楽しむための2つの方法を提案します。
| 観覧方法 | 料金(大人) | 1ヶ所あたりの料金 | 所要時間(目安) | おすすめのタイプ |
| 方法①:共通観覧券(7地獄) | 2,200円(割引後) | 約314円 | 3時間〜 | 地獄めぐり初体験で、時間に余裕がある方 |
| 方法②:厳選2ヶ所(海・血の池) | 1,000円 | 500円 | 1時間半 | コスパ重視、時間短縮、特定の絶景を見たい方 |
地元民からの提案:迷うなら「方法② 厳選2ヶ所」で十分です
- 理由1:初心者でも「地獄めぐりの醍醐味」は、海地獄と血の池地獄の2つで十分に味わえます。
- 理由2:方法①でかかる差額の1,200円や移動時間を、別府名物の「とり天」や「地獄蒸し」に回した方が、旅全体の満足度は圧倒的に上がります。
賢く楽しむなら、まず海地獄と血の池地獄を体験してみてください!
6. 地獄めぐりの前後に!地元民が愛する絶品グルメ3選
地獄めぐりで節約した時間と予算は、ぜひ別府の美味しいグルメに使いましょう。
別府名物!「とり天」を食べるなら(東洋軒だけじゃない!)
別府に来たら外せないのが「とり天」です。地獄エリアから少し離れますが、とり天発祥の味を楽しめる東洋軒は、観光客に絶大な人気を誇ります。
しかし、別府には東洋軒以外にも、地元客に愛される穴場の名店や、地獄蒸しとセットで食べられる店など、様々な「とり天」の選択肢があります。
ポイント: 東洋軒は混みやすいので、地獄めぐりの後に立ち寄る場合は、東洋軒よりも比較的アクセスしやすい店舗を事前にチェックするか、別のとり天専門店も候補に入れるのが賢明です。
② 鉄輪名物!「地獄蒸し」体験(地獄蒸し工房 鉄輪)
温泉の噴気を利用して食材を蒸す、別府ならではの調理法。野菜や魚介、卵など、素材本来の旨味が凝縮されます。海地獄から近い「地獄蒸し工房 鉄輪」なら、調理過程も楽しめておすすめです。湯けむりに包まれた鉄輪温泉街の雰囲気も一緒に味わうことができます。ただし、ここは非常に人気が高く待ち時間が長くなりがちです。地獄めぐりの前に立ち寄るか、先に順番(整理券)を取っておくなど、時間調整の工夫が必須です。
③ 郷土の味!「だんご汁・やせうま」
寒い時期に特におすすめなのが、小麦粉を練っただんごと野菜を味噌仕立てで煮込む郷土料理「だんご汁」。別府市内や鉄輪温泉街の食事処で味わえます。「やせうま」はきな粉をまぶした甘い郷土菓子で、お土産としても人気です。
7. まとめ:賢い選択で最高の別府旅を
7つ全てを巡るよりも、「海地獄」と「血の池地獄」に厳選して時間を効率的に使うのが賢い選択です。2つの地獄だけでも、移動を含めて約1時間30分で見て回れます。
別府地獄めぐりで後悔しないために、余った時間と予算は、地獄蒸しなどのグルメや、別府八湯の渋い共同浴場で温泉本来の魅力を堪能することに使いましょう。
地元民だからこそ知っている裏技を活用して、がっかりとは無縁の最高の別府観光をお楽しみください!
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