大分県九重町にある筌の口(うけのくち)温泉をご存知でしょうか? 小さな温泉地で、共同浴場と「新清館」という一軒宿しかない、まさに秘湯と呼ぶにふさわしい場所です。しかし、この筌ノ口温泉の泉質は本当に素晴らしいんです。その証拠に、新清館は「九州温泉道」にも認定されています。
今回は、そんな筌の口温泉の共同浴場と、温泉ツウに人気の「新清館」の露天風呂の魅力や、訪れる前に知っておきたい注意点について、私の体験を交えてご紹介します。
歴史を感じる筌の口温泉共同浴場

筌の口温泉には、地元の人が利用する共同浴場が一つだけあります。
共同浴場の利用料金と注意点
共同浴場の利用料金は、大人200円・子供100円と、共同浴場ならではの安さが魅力です。管理人さんがいない場合は、料金箱にお金を入れるシステム。監視カメラも設置されているので、無賃入浴は絶対にやめましょう!
【注意点1:駐車料金が必要】 実は、この共同浴場には専用駐車場がありません。そのため、隣接する新清館の駐車場を利用することになり、別途駐車料金が200円必要になります。共同浴場だけの利用だと、合計で400円になるので注意してください。
【注意点2:貴重品の管理】 共同浴場の脱衣所にはコインロッカーがありません。貴重品は常に身につけておくか、車に置いておくなど、自己管理を徹底しましょう。
24時間いつでも入れる贅沢な時間
筌の口温泉の共同浴場は、なんと24時間入浴可能です。早朝や深夜など、好きな時間に入れるのは嬉しいポイントですよね。 ただし、以下の清掃時間には入浴できないので注意が必要です。
- 水曜日:21:00〜22:00
- 土曜日:5:30〜8:00
黄土色のにごり湯に歴史の重みを感じる

共同浴場も新清館も、泉質は炭酸水素塩泉です。お湯は鉄分と硫黄の香りがする黄土色のにごり湯で、画像では伝わりにくいのですが、実際はもっと濃い色をしています。江戸時代から続く湯治場で、小説家の川端康成も入浴したという歴史を肌で感じることができます。
よく炭酸泉と聞くと、体に気泡が付くことを想像する方もいるかもしれませんが、筌ノ口温泉は「炭酸水素塩泉」なので、体に気泡は付きません。この泉質の違いを理解しておくと、より温泉を楽しめます。
気泡が付かない理由は、こちらの記事をご覧ください。
奇跡の混浴露天風呂「新清館」

続いて、温泉ツウの間では「奇跡の温泉」として有名な新清館の露天風呂をご紹介します。
新清館の入浴方法と料金
新清館で日帰り入浴をする際は、まずフロントで呼び鈴を鳴らして店主さんに声をかけ、入浴料金500円を支払います。新清館の露天風呂を利用する場合は、駐車料金はかかりません。
フロントの左奥にある入り口から露天風呂へ向かいます。入り口を出たところにスリッパが置いてあり、ここから露天風呂へと続く小道が始まります。
露天風呂の注意点
【注意点1:コインロッカーを見逃さないで!】 入り口を出てすぐ左側にコインロッカーがあります。私は最初、見落としてしまったので、皆さんは忘れないようにしてくださいね。
【注意点2:混浴露天風呂の利用】 露天風呂へ向かう小道は、女性専用の「かえでの湯」と、混浴の「こぶしの湯」に分かれています。そう、ここの露天風呂は混浴なんです! 混浴に抵抗がある方も、女性専用の露天風呂があるので安心です。
【注意点3:足元に注意!】 露天風呂は美しいにごり湯のため、湯舟の底が見えません。ゆっくりと足で探りながら歩かないと、ごつごつした岩に足をぶつける可能性があります。特に、湯舟の入り口や岩場の周辺は注意が必要です。中央を歩くのが一番安全でしょう。
露天風呂で森林浴と温泉を同時に楽しむ

脱衣場から露天風呂までは、わずか15秒ほどの短い道のりですが、木々が生い茂る森の中を歩くので、まるで冒険をしているかのような気分になります。朝早い時間に行けば、小鳥のさえずりが聞こえて、優雅な森林浴を楽しみながら入浴できます。
新清館の露天風呂には、シャンプー、リンス、ボディソープが備え付けられているのも嬉しいポイントです。また、屋根のある部分には深さ約30cmの浅いスペースがあり、寝湯として利用できます。寝湯に行く際には、約15cmの段差があるので足元に注意してください。
源泉かけ流しのお湯に加水もされていますが、それでもこの素晴らしいロケーションと泉質は、温泉好きなら一度は体験する価値ありです。
筌の口温泉へのアクセス情報
車でのアクセス
- **大分自動車道「九重IC」**から県道40号線を経由し、飯田高原方面へ約20分です。
- Googleマップはこちらからどうぞ!https://maps.app.goo.gl/CVqxBVmtAQMDdPmXA
- 筌の口温泉の共同浴場には専用駐車場がありません。隣接する旅館新清館の駐車場を利用してください(駐車料金:200円)。
公共交通機関でのアクセス
- **JR久大本線「豊後中村駅」**から九重町コミュニティバスに乗車し、「筌の口」バス停で下車、徒歩約5分です。
- コミュニティバスは本数が少ないため、事前に時刻表を確認することをお勧めします。
自家用車やレンタカーでの移動が便利でおすすめです。
まとめ:九重の秘湯、筌の口温泉で癒しのひとときを
大分県九重町の筌の口温泉は、共同浴場と新清館という二つの異なる魅力を持っています。
- 共同浴場は、シンプルで歴史を感じる静かな温泉を楽しみたい方におすすめ。ただし、駐車料金と貴重品管理に注意が必要です。
- 新清館の露天風呂は、混浴の開放感と、美しい森に囲まれた極上の癒しを体験できます。朝一番の貸切状態を狙うのがおすすめです。
別府や湯布院とは一味違う、自然の恵みを全身で感じられる筌ノ口温泉。ぜひ一度、足を運んでみてはいかがでしょうか?
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