大分を代表する観光地・湯布院。その代名詞ともいえる「観光辻馬車」ですが、「雨の日は由布岳も見えないし、損なんじゃない?」と思われがちです。
しかし先日、あえて雨の日に乗車してみたところ、晴れの日には気づけない意外な魅力と、満足度を左右する「座席の物理的な重要性」を実感しました。実体験から分かった、後悔しないための乗りこなし術をレポートします。
雨の日だけの特権!「音」と「躍動感」を楽しむ

雨の日の馬車には、視覚を補って余りある情緒と、馬の力強さを間近に感じる瞬間があります。
メリット:晴れの日より大きく響く「パカパカ」音
一番の驚きは、馬の蹄(ひづめ)が奏でる「パカパカ」という音の響きです。雨で濡れたアスファルトは音を反射しやすく、晴天時よりも音が澄んで、かつダイナミックに耳に届きます。この音のリズムに揺られていると、不思議と心が落ち着くのを感じました。
*パカパカ音は下記をご覧ください。
一番前だから見える、坂道での馬の頑張り
前方席に座る最大の醍醐味は、馬の「仕事ぶり」を間近で見られることです。特に坂道にさしかかった時、一生懸命に足を踏ん張り、力強く坂を登っていく馬の背中や横顔を見ていると、思わず応援したくなります。これは後ろの席ではなかなか味わえない感動です。
休憩所の「佛山寺」と「宇奈岐日女神社」ってどうなの?

コースの途中、2箇所の休憩所に立ち寄ります。どちらも由布院を代表する由緒ある場所です。
ガイドさんの「人参タイム」が一番の癒やし
休憩所では、ガイドさんが馬にご褒美の人参をあげます。馬が本当に美味しそうに食べる様子は、雨の中を歩いてくれた労いを感じる、乗客みんなの顔がほころぶ瞬間でした。
巨大な切り株は「歴史の証言者」
宇奈岐日女神社(六所宮)には、平成3年の台風で倒れた巨大な杉の切り株が祀られています。幹回り9m、樹齢600年という数字には驚かされますが、正直なところ、切り株だけを見てもあまりピンとこない……というのが私の率直な感想でした。ただ、かつてこの地を支えた巨木の存在感を想像しながら歩くのも、一つの楽しみ方かもしれません。
ガイド案内を満喫する「交通手段」としての座席選び

ガイドさんは「左右どちらでも」と仰いますが、物理的な快適さには大きな差がありました。
右側に座るべき理由:首の疲れが全く違う
ガイドさんの案内は、主に左側の車窓に広がるスポットを中心に行われます。
左側に座った場合: 案内されるたびに首を左後ろへ大きくひねる必要があり、約50分の乗車時間を考えると右側が圧倒的にラクです。
右側に座った場合: 正面から左前方を見るだけで自然に視界に入ります。
前方での注意点:出発時の「ガクッ」に備えて
馬車が出発する瞬間は予想以上に「ガクッ」という大きな衝撃があります。特に前方の席は馬の動きがダイレクトに伝わるため、しっかり手すりを持つなど注意が必要です。
利用ガイド:チケット購入と座席確保のコツ

馬車は非常に人気が高いため、事前の戦略が重要です。
乗車料金(2025年3月改定)
最新の料金は以下の通りです。以前より少し改定されています。
- 子供(4歳〜小学生):1,800円
- 大人(中学生以上):2,500円
運行状況や最新情報の確認はこちら:由布院温泉観光協会 公式サイト(観光辻馬車)
チケット売り場と乗り場の場所
- チケット売り場: JR由布院駅を出てすぐ右隣にある「由布市ツーリストインフォメーションセンター(TIC)」内です。
- 乗り場: JR由布院駅の駅前広場が発着点となります。
予約のコツ:朝イチ「10時便」を窓口で狙う
予約は当日9時から開始されます。 電話予約も可能ですが、「窓口優先」で予約枠が埋まっていくため、直接インフォメーションセンター(TIC)へ行くのが一番確実です。特におすすめは「10時出発」の朝イチ便。一番早い便に乗ってしまえば、その後の観光スケジュールが立てやすく、時間を有効に使えます。
座席確保の重要ポイント:出発15分前には乗り場へ!
ここが一番の注意点ですが、座席は指定席ではなく「自由席」です。 出発10分前には乗り場にいるよう案内されますが、確実に狙いの「前方・右側」をゲットしたいなら、それよりも少し早い出発15分前には乗り場へ並んでおくことを強くお勧めします!
まとめ:雨の日の馬車は「五感」の旅
「雨だから残念」ではなく、「雨だからこそ音が主役、馬の頑張りが間近で見える」という楽しみ方ができるのが湯布院の辻馬車です。
これから予約される方は、まずは朝9時に窓口へ。そして乗車直前は早めに並んで「前列・右側」のベストポジションを確保して、素敵な思い出を作ってくださいね。
